広さが違う!?土地探しのトラブルと夫婦の絆

暗いところから明るいところを目指すイメージ カフェ

夫婦で生活していると、たとえ仲が良くても意見に食い違いが出ることがある。それを乗り越えて初めて仲の良い夫婦と言える、なんて高尚な事は私には言えないけれど、昨日はそれを成し遂げたと感じた一日でした。

 

カフェの土地を契約しようとしていたのだけど、少し暗礁に乗り上げた。土地のエリアを書いていた図と、実際の取引しようとしていた土地の広さに大きな食い違いがあったのだ。そこを私は当然、当初の予定通りの部分を譲るべしと話したら、今度は井戸水が汚染されている地域だから、お知らせするよと言ってきた。

 

つまり、この土地は飲食店には向かないだろうから辞めてくださいと言いたいのです。しかし宅建免許を持っている不動産会社としては自ら買わないでくださいとは言えない。売り手側の不利益になるから。

 

さて、ここからの調整方法に夫婦の意見の差が出ます。私は、この不誠実な不動産会社は十分に免許違反を犯していて己も理解しているようだから、宅建協会への申出をちらつかせて条件交渉を重ねようというもの。嫁ちゃんは、この不動産会社との交渉はこれ以上進展がないから、さっさとお灸を据えて別の不動産会社と土地探しをしようというもの。

 

私はここに仕事柄が出る。現在進めている仕事でトラブルがあった場合は、素直な謝罪と改善策を申告して履行する。(素直な謝罪には多少の都合は入れるけれど、お互いわかっている範囲での素直な謝罪である。)取引を中断する事はしない。実際には中断した方が楽なのだが、それではビジネスは成り立たないし、苦しくても仕事を続け顧客とつながりを保ち続ける。そういう風土。

 

だから、不動産会社にはもう少し苦しんでもらいながら、土地の値引きなど条件を引き出そうと考えた。

 

蓼科を見渡す

 

家内の考えはといえば、今回のやり取りでは誠実さを感じないし、最悪詐欺なのかもしれないし、不動産会社と売主はタッグを組んでいるのかもしれない、または売主も不動産会社に間違った売り出しをされて、迷惑を被っているのかもしれない。実情が見えないのであれば、不動産会社にだけお灸はすえるとして、諦めた方が早くことが進む、というもの。

 

夫婦で話し合った結果、「井戸水の汚染情報はその土地の不利益な情報であるから、真実かを確認するので証拠を提出するように求めつつ、この不動産会社とは取引をしない。同じ土地をあらためて別の不動産会社から調査してもらう」に落ち着きました。私の「もう少し苦しんで誠意を見せろ!」と家内の「とっとと先に進もう」を合わせたプランニングです。

 

たぶん、私だけで事を進めていたら、間違いを指摘して「不誠実である」「ここまでかかったお金を返しなさい」と泥沼に入っていった事でしょう。結果的には、売主と話がこじれてしまうかもしれない。その土地に入りにくくなるかもしれない、またボルボの二の舞になるかもしれない。

 

大事なところは、夫婦力を合わせて乗り越える。意見の擦り合わせは感情的にならないように、お互いの意見はひとつひとつの良いところを汲み取りながら。それができる私たち夫婦はきっと、仲が良いと認識する出来事でした。

 

ただ、土地探しは振り出しに戻る、だけどね。この辛さも楽しめるのも、夫婦の絆あってこそかな。

 

 補足

不動産販売業を営む為の「宅建免許」は、売り主・買い主双方に不利益が出ないように、土地の面積や状況を正しく伝える義務があります。それを怠った場合、免許停止の処分がある他、売買契約後に発覚した場合は賠償命令が出る場合があります。

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