AM 9:00
朝マックである。実はレギュラーメニューよりも朝マックの方が好きなんだと笑顔で語らうオジサンが3人。朝からむさ苦しい景色と思いきや、クルマオフに参加する我々たるや紳士なり。
そちらはソニーさんのおカメラで?
はい、じつはこちらの方とお揃いで。
いえいえ、貴方の方が新しくってよ、オホホホホ。
嗚呼、これは貴婦人か、脚色を間違えたが・・・それくらい熱のこもった希薄な会話だから仕方がない。その証明は、駐車場の制限時間ギリギリまで、話が止まらなかったという事実である。
むしろ、フライドポテトを何度もリピートして長時間居座るオフでも良いのかもしれない・・・部屋を貸し切り、ポテトとナゲットでビールを、時々フィレオフィッシュやビックマックで・・・そんな事を考えながら、パンプケンさんの紹介による素敵なオフ会第二会場に移動した。
青々と眩い晴天。ヨットハーバーは我らの車をより美しく際立たせる。堤防に上がれば静かな海。舞い降りる鳥たちに、クレイジーだと笑われた。
日の傾き、空気が変われば、我々は再び撮影を開始する。
○
AM 10:00
お楽しみの試乗会。
この度の会場は、神奈川県は湘南江ノ島。古くからの観光地らしい、懐かしい垢抜け感の色あせた建物、コブのように連なる山々は独特の風貌を生み出して、それらを縫うように敷かれた道に、古き時代の愛着を呼び起こす。
パンプケンさんが我がPeugeot308SWを運転する。待ってました!という彼は、やはり女神湖オフで308を楽しみにしていてくれた一人である。彼もフランス車特有の気難しさの被害者と言えるかも。
「操作はUUさんの3008と一緒ですね?」
と確認し、シフトレバーをポムポムとドライブポジションへセットする。クゥルルルと加速する308は嬉しそう。とても安全に、軽やかに流すのがパンプケンさん流。湘南ボーイ(?)は、限界ではなく経過を愉しむ。きっと、撮影した素材の活かし方を考えているに違いない。
もちろん、運転を楽しまない野暮な男では無いわけで、小径ステアリングを回しながらの雑談には少しの興奮を感じさせる。やはり、車好きなのだ。
「マツダのディーゼルとは随分印象が違いますね・・・」
「これだけ特徴の違いが出てくるとディーゼル選びも悩ましいです!」
ところが、海辺の幹線はDV5ディーゼルエンジンを奏でるには充分なのに、なかなか混んでいて思っていたよりも踏み込めない。
右脚にかかるプレッシャー、Peugeot308SWの実力を試せない焦りから、パンプケンさんの額に浮かぶ脂汗。やばいデェ、ここでの失投は満塁ホームランやでぇ・・・
そこを、折り返し地点で運転をかわった10maxさんがリカバリー。アクセルを踏み込んだらパサート界隈で右に出る者は片手くらいという彼によって、空振り三振三連発!制限時速標識を睨みながら、できうる限りの加速感を楽しんでゆく直球スタイルがキラリと光る。
「何だかパサートの400Nmよりも加速のツキが良い気がします」
オーナーである私でさえも出したことのない加速Gの応酬に、Peugeot308SWのヘッドライトが釣り上がる。このまま箱根スカイラインにいっちまいましょう!などと笑いながら、リアシートから見える海辺の街の景色もまた、楽しいのだ。
うんうん、これがオフの醍醐味。さあて次は私がステアリングを握る番だ!
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