寂しがり屋のひとり旅未遂事件簿

プジョー308と初冬の八ヶ岳 日常

ひとり旅っていいと思わない?

 

無計画に愛車に乗って、気分のままに道を選ぶ。フラッと立ち寄る紅色の模様たち。遠くにきらめく海と光。いつもと違う雄大な山々。風を感じ、日差しをありがたみ、蒼い空とひとりぼっちを心臓に焼き付ける。誰にも気遣う事もなく、好きな時間に好きなことして、一人で宿の飯を食う。布団に入る。暖まる。

 

明日は何をしようかな、とか、定まらない決め事を考える。高いところを目指そうか、美味いものを巡ろうか。何もないところに行って、何もしないのも悪くない。そうして考えるのに疲れたら、スマホをいじりながら微睡んだら(まどろんだら)、そのまま眠りにつくのも良いし、もう一杯やるのもいい。

 

だんだんと、家族がいる幸せを独りの時間で切なく感じて、やっぱり連れて来ればよかったとか呟きながら、最高のお土産を探そうかなとか決意しちゃって、自分にとっての大事をさらに深く理解する。

 

夜間のイメージ

 

真夜中に目が覚めて、折角だからと朝4時くらいの星空を眺めたりして。仕事のストレスなんて、ちっぽけなものなんだよな、なんて考えたり、自分は誰に生かされているのだろう、とかセンチメンタルに恋をしたり、ひとつひとつの良いことや悪いことをリセットする。

 

再び微睡んで、朝の陽射しの眩さに目を覚まして、ペンションの朝食を口に運んで、家内の飯が恋しくなって。

 

捨てられるものがあるのなら、ここに全て置いていきたい。逃げられるものなら、逃げていきたい。けれども、家族を守るために選んできた道だから、命を繋ぐために自分の残した足跡だから、捨てたものをもう一度拾いなおして、もとの自分を覚醒させていくのです。

 

これがきっと、ひとり旅。

 

 

 

先が見えなくて将来に不安が残る人も、

人生の長さよりも働く時間が短すぎると嘆く人も、

終わりをどうするか考える人も、

自分を見直す大切な時間を、新しい身支度を、ひとり旅で整えよう。

 

コーヒーのイメージ

 

ところがで。

 

こんな語りをしている私は、実はひとり旅をした事がありません。40台半ばに差し掛かろうと言うのに、無いのです(笑)

 

結婚するまでは彼女(嫁ちゃん)とお泊りなしのレジャーだったし(^ ^)

結婚したらふたり旅だし(^ ^)

子供ができればお金が無いし(^ ^)

去年の野尻湖オフはひとり旅の計画をしつつも、折角コロナが落ち着いたんだからとGoToトラベルで家族旅行(^ ^)

今年こそはと宿を一人で予約するも、車の故障で断念したし(^ ^)

そしてこの前、移住コーディネーターに逢いに行くからそのついでと、松本に宿をとったけど当然、家族4人ですよ(^ ^)

 

ローストビーフ盛り合わせ

 

松本の飯、美味い!嫁ちゃんと酒飲んでお喋り、楽しい!

 

北アルプスの雪化粧

 

松本人はいつもこんな景色見てるのか!悔しい!

 

 

何故か私の一人旅は、不思議な力で遮られているみたい。きっとひとり旅すると悪いことが起きるんです。高い崖から火曜サスペンス劇場かもしれないのです!ここは運命に逆らわずに行くしかありません(T T)

 

でもね、家族旅行だって意外と自分を見つめ直す時間はあります。旅の行き先は結構自分で決められるし、やっぱり家族で居るのは楽しいし。いつでも一緒にいたい寂しがり屋は、結局みんなを連れ回して振り回して、でもきっとそれで良くて、振り回される方だってきっと、それが心地いいんだなって、勝手に理解しています。

 

それでもいつか、試してみたいな、ひとり旅。とても大切な人生の別れ道だと感じたら、その時こそはひとり旅をしてみよう。

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